Omix Plus完全ガイド
パート1:本体
Omix Plusは、1つのサンプルを測るだけで、生豆をどう焙煎し、焙煎したコーヒーをどう抽出に合わせて調整するかを決める数値を示します。水分値、水分活性、推定真密度、豆のメッシュ、色分布の全体、さらに測定時の室内環境まで。ふつうなら3〜4台の測定器が必要な項目を、1回準備したサンプルでまかなえます。このガイドの前半ではハードウェアを扱います。各部の名称、校正の方法、正確な測定のしかたです。
同梱品

Omix本体
サンプルベース
生豆用容器(A)
焙煎豆用容器(B)
粉用容器(C)
校正用容器(D)
水分活性校正液ボトル
コーヒースプーン
スクレーパー
ブラシ
トレイ
画面保護用強化ガラスフィルム
USB-C充電ケーブル
ツールボックス
取扱説明書、保証書、証明書、検査報告書、クイックスタートガイド
Omixの各部
Omix Plusは、上下2つのパーツに分かれます。Omix本体は、画面、ボタン、光学系を備えた上側のパーツです。サンプルベースは下側のパーツで、容器を保持して計量し、中央の支柱を通して静電容量を読み取ります。2つは磁気コネクタでカチッと合わさり、充電もこのコネクタを通して行われます。

タッチスクリーン:本体上面の3.5インチディスプレイ。測定結果、メニュー、校正画面はすべてここに表示されます。
ボタン:上面にある唯一の操作ボタン。短く押すと電源オンまたは測定開始、短く押してから長押しすると校正開始、長押しで電源オフです。操作の一覧は下の表にあります。
磁気コネクタ:サンプルベース側の接点。2つのパーツの間で電力とデータを伝えるので、2つが合わさっていれば、本体側面のUSB-Cポートから両方のバッテリーを同時に充電できます。
サンプルベース:計量と検出を行う台。中央の支柱は水分値測定用の静電容量電極で、その下に密度測定用のスケールがあります。正しく測定するために平らな場所に置く必要があるのはこのためです。
4つの容器
箱には、A、B、C、Dと記された4つの容器が入っています。どれを使うかはサンプルと測定項目で決まり、各容器の形もそれに合わせてあります。

生豆用容器(A):水分値、水分活性、真密度、かさ密度、豆のメッシュ、色、環境値を測定します。チェリー、パーチメント、焙煎豆に対応します。底の穴をサンプルベースの支柱にかぶせ、静電容量で水分値を測ります。
焙煎豆用容器(B):焙煎豆(ホールビーン)の色を測定します。水分活性の校正では、飽和食塩水を入れる容器も兼ねます。穴の代わりに底から突き出た支柱があり、ベースの支柱を通して測るのではなく、その上に載ります。この容器では水分値を測定できません。
粉用容器(C):粉の色を測るための浅型の容器。Bと同じく底に支柱があり、ベースの支柱の上に載ります。
校正用容器(D):校正用の容器。上面はAgtron校正用の色基準プレートで、裏面にそのプレートのAgtron値が記載されています。この値は容器ごとに固有なので、別の校正用容器に替えた場合は、その値をCoffeeOSまたは本体で設定してください。設定しないと、色の測定値がずれます。

生豆用容器Aの穴をベースの支柱にかぶせると、支柱が静電容量で水分値を測定できます。

焙煎豆用容器Bは底面に支柱があり、ベースの支柱を通して測るのではなく、その上に載ります。

粉用容器CもBと同じく、支柱の上に載ります。最も浅い容器です。

校正用容器Dの裏面には、プレートのAgtron値が印刷されています。別のプレートを使う場合は、設定でこの値を合わせてください。
ボタン操作
| 操作 | 動作 |
|---|---|
| 短押し(電源オフ時) | 電源が入ります。DiFluidの起動画面が表示されたら指を離します。 |
| 短押し(電源オン時) | 測定を開始します。 |
| 短押しのあと長押し | 校正を開始します。サンプルベースに入っているものから、どの校正かを本体が判別します。2回に分けて押すのではなく、素早くタップしてそのまま長押しします。 |
| 素早く2回押す | 本体情報を表示します。 |
| 長押し | 電源が切れます。「Shutdown」が表示されたら指を離します。 |
タッチスクリーン操作。 READY画面で左から右へスワイプすると、メニュー(Measure、Calibrate、History、Settings)が開きます。右から左へスワイプすると、直近の結果に移動します。どのサブページでも、右へスワイプすると前の画面に戻ります。
清潔に保つ
どの測定も、清潔で乾いた容器と、汚れのないセンサーが前提です。コーヒーの粉塵、焙煎豆の油分、残った粉は、どれも結果を狂わせます。密閉されたチャンバーも、中が清潔でなければ役に立ちません。サンプルごとに付属のブラシで容器を掃除し、校正プレートは使う前に拭いてください。プレートに指紋が付くと、反射する色が変わります。
起動する
空の生豆用容器Aをサンプルベースに置き、上に本体をのせて電源を入れます。ベースは起動時に容器を計量し、ゼロ点を取ります。準備ができると、画面にREADYと表示されます。
容器がない、または中に何か入っている場合は、測定の前に次の表示が出ます。

Container Abnormal:ベースが空の容器Aを検出できません。容器を置いてから続行してください。
Container Not Cleared:容器にコーヒーが入っています。空にしてから続行してください。
「Initialize Container」について。起動時にこの手順を飛ばした場合は、Calibrateページの3つ目の項目で、容器の風袋引きを手動でやり直せます。色の測定だけを行うなら、容器の初期化は省略しても問題ありません。密度を測定する場合は、Calibrateメニューから手動で初期化し直してください。
校正
校正は、既知の基準に対して測定値をそろえる作業です。週に1回程度を目安に、より厳密な結果が必要ならそれ以上の頻度で、また測定値がおかしいと感じたときはいつでも行ってください。Omix Plusは、周囲温度の実際の変化を検知して再校正が必要になったときにも、それを知らせます。
色(Agtron)
色の校正では、校正用容器Dの上面にあるプレートを基準に測定値を合わせます。Dをサンプルベースに置き、上に本体をのせたら、READY画面で左から右へスワイプし、Calibration、Agtronの順にタップします。

校正用容器Dをプレート面を上にしてサンプルベースに置き、上に本体をのせます。

READY画面で左から右へスワイプし、Calibration、Agtronの順にタップします。本体がプレートを読み取り、基準値を保存します。
水分活性
水分活性は、飽和食塩水を基準に校正します。水に溶けきる限界まで塩が溶けると、その水分活性は既知の一定値になるので、飽和食塩水はゼロ点合わせの信頼できる基準になります。必要なときにすぐ使えるよう、溶液は時間に余裕をもって準備しておきましょう。

ツールボックスのボトルを使い、下側のNaClの線まで塩を入れます。ヨウ素を添加していないシンプルな塩が最適です。二酸化ケイ素が添加されていないことを確認してください。

水道水、RO水、または蒸留水を、上側のWATERの線まで注ぎます。じょうごを使うとずっと楽です。
キャップを閉めてよく振り、塩が完全に溶けるよう1時間置きます。底に溶け残った塩があることが大切です。それが、水が完全に飽和している証拠です。すべて溶けてしまった場合は、塩が足りていたかどうか確信できません。一度作った溶液は繰り返し使えるので、校正しようとするその場ではなく、前もって準備しておきましょう。

溶け残った塩も含めて溶液をすべて容器Bに注ぎ、傾けないように静かにサンプルベースへ置きます。

上に本体をのせ、2分間置きます。その後Calibrationまでスワイプし、Water Activityをタップします。所要時間は30〜60秒です。

正しく校正できていれば、0.753 Aw前後、0.745〜0.755の範囲に収まります。溶液はボトルに戻して再利用し、容器Bをすすいでください。
密度(Initialize Container)
密度の校正は、起動時に本体が行うゼロ点合わせと同じものです。既知の空の生豆用容器Aを計量し、すべての密度と水分値の測定の基準にします。真密度は、電源を入れるたびに自動でゼロ点を取り直します。空の容器Aを置かずに起動した場合は、密度や水分値を測る前に、CalibrationからInitialize Containerをタップしてやり直してください。
サンプルを準備する
密度の精度は、サンプルの準備で決まります。Omix Plusは、コーヒーの重さと容器の体積からかさ密度を測定します。そのため、容器への詰め方がどれだけ一定かも測定の一部です。豆は水と違い、すき間をすべて埋めるわけではありません。測定後に豆を15粒取り出すだけで、密度は変わります。目指すのは、毎回同じように容器を満たし、前回と比較できる数値を得ることです。
Omix Bean Sweeperは別売りのオプションアクセサリーで、同梱されていません。最も再現性の高い充填ができますが、必須ではありません。付属のスクレーパーでも十分に役目を果たせます。Omix Bean Sweeperの購入はこちら。

容器Aの上にBean Sweeperをのせ、そこから豆を注いで払います。ロゴの上に豆が固まったら、すべてが収まるか払い落とされるまで、押して容器に入れます。豆が早くこぼれてすき間ができたら、上から豆を足してさらに払い、すき間がなくなって何もこぼれなくなるまで続けます。そこまでくれば、容器はほかのどの回とも同じように均一に満たされています。

Bean Sweeperが手元にない場合は、容器の縁からあふれるまで豆を入れ、付属のスクレーパーを上面に沿って水平に引き、コーヒーを縁とぴったり同じ高さにそろえます。再現性はBean Sweeperのほうが高いものの、丁寧にすり切ったサンプルでも同じように使えます。
なぜ重要なのか。かさ密度は詰め方と容器の形に左右されるため、同じ豆でも、測定器やサンプルの準備方法が違えば値が変わります。Omix Plusは固定の補正係数をかけ、かさ密度を、広く普及している密度計MD500に合わせています。これにより、Omixの数値を、すでにある測定値や履歴と比較できます。別の測定器を使えば、同じコーヒーでも違う値が出ることがあります。
測定する
準備した容器をサンプルベースに置き、上に本体をのせます。ここからは、ボタンを1回押すだけですべてを測定できます。測定ページを開いて、水分値と密度、水分活性、色を個別に測ることもできます。

サンプルを入れた容器をサンプルベースに置きます。水分値と密度は容器A、焙煎豆(ホールビーン)は容器B、粉は容器Cを使います。

上に本体をのせてチャンバーを閉じ、ボタンを押します。閉じたチャンバーが、測定値を動かす原因になる周囲の湿度、空気の流れ、手の影響からセンサーを守ります。
自動検出か、手動選択か。 Auto Detectのままにしておくと、Omix Plusは画像、色、豆のメッシュ、静電容量、密度からサンプルを一度に判別し、そのサンプルに意味のある測定だけを行います。生豆、パーチメント、チェリーでは色の測定を省き、焙煎豆と粉では水分活性を省きます。必要なら、設定で種類を手動で指定することもできます。
環境要因。設定により、コーヒーの測定値と一緒に、室内の湿度、温度、気圧、標高も記録できます。これらの条件は測定値に影響するので、記録しておけば、あとで結果を解釈しやすくなります。
水分活性の測定タイミング。水分活性の測定には約30秒かかるため、ほかの測定と並行して行うか、手動で開始するまで待つかを設定で選べます。それ以外の測定は、約2〜3秒で終わります。
結果の見方
結果の最初のページはサマリーです。上部にサンプルの種類、続いて水分値と密度、メッシュの範囲と1粒あたりの体積、水分活性、焙煎度、下部に室内環境が並びます。各ブロックをタップすると、その詳細が表示されます。


水分値、密度、豆のメッシュ
水分値と密度のブロックをタップすると、詳しい内訳が表示されます。真密度、かさ密度、その元になる空隙率、重さ、豆のメッシュ、豆の平均直径がここにまとまっています。


かさ密度:重さを容器の体積で割り、補正係数で調整した値。
真密度(Estimated Density):豆と豆の間の空気を除いた、豆そのものの密度。Omix Plusは詰めた表面を撮影し、すき間(豆と豆の間の暗い部分や線)を見つけて空隙率を算出します。その分をサンプルから差し引き、水置換法で測った場合の値を推定します。完全な真密度ではなく推定値ですが、かさ密度と並べて読めば、豆がどんな状態にあるかがわかります。
2つの数値が役立つ理由:2つを合わせると、焙煎の進め方が見えてきます。豆の密度は、投入温度や、焙煎をどれだけ強く速く進めるかの目安になります。密度の高い豆は熱を多く蓄え、焙煎を進めるのにより多くのエネルギーを必要とします。
豆のメッシュと1粒あたりの体積:豆のメッシュは、詰めた表面全体で本体がとらえた豆のサイズの範囲で、短軸で読み取ります。1粒あたりの体積は、すべての測定値から算出します。どちらも物理的なふるいの代わりにはなりませんが、検証済みの豆のメッシュの範囲には、ふるいで測った実際の値が含まれます。
水分活性
水分活性は水分値ではありません。水分値は豆に含まれる水の量、水分活性はその水がどれだけ自由に動けるかを示し、生豆の保存性と安定性を実際に左右するのは後者です。Omix Plusは国際的な基準法である鏡面冷却式露点法で測定し、結果と一緒に鏡と豆の温度を表示します。

なぜこれほど速いのか。鏡面冷却式は、結露が生じるまで鏡を冷やし、その瞬間の温度から答えを出します。冷やしすぎると露点を通り越し、鏡が温まるのを待たなければならないので、ふつうはゆっくり慎重に進める方式です。Omix Plusは、直前に測ったほかの値からまず答えを推定し、その推定値に向けて素早く冷やし、終盤だけ速度を落とします。こうして、通常なら数分かかる測定が約30秒で終わります。
焙煎色度
色は、容器Bの焙煎豆(ホールビーン)と容器Cの粉で測定します。近赤外線イメージングで、Omniと同じ種類のAgtron分布を作ります。ホールビーンと粉の両方を測れば、焙煎デルタ、つまり豆の表面の色と、挽いて現れる内部の色との差がわかります。結果画面で下へスワイプすると、カラーホイールから、平均値と標準偏差付きの分布全体に切り替わります。
Agtronのフルスケールは1〜200です。実際には、約30未満はほぼ焦げたコーヒーで、150を超える値はめったに使われません。そのため本体のグラフ表示範囲は、実用範囲全体をカバーする30〜150、または品質の高いコーヒーの多くが収まるスペシャルティ・競技向けの70〜130になっています。

平均値と標準偏差:平均値は全体の焙煎度、標準偏差は焙煎の均一さを示します。数値が小さいほど、むらのない焙煎です。
表示オプション:色の表記はSCAの表記か一般的な表記かを選べ、作業に合ったグラフ範囲も選べます。30〜150の全範囲を10ポイント刻みで表示すればすべてをカバーできますが、多くのスペシャルティロースターには広すぎます。70〜130を1本あたり約5 Agtronポイントで表示するスペシャルティ範囲なら、スペシャルティコーヒーが実際に集まる範囲を細かく見られます。競技範囲は同じ70〜130を10ポイント刻みで表示し、素早く読み取れます。
シルバースキン検出:検出したシルバースキンを測定値から除外します。感度を上げるとより多く検出しますが、誤検出が少し出ることがあります。下げると控えめに判定します。
下の焙煎基準は、Agtron値を、SCAの名称と一般的な焙煎度の名称に対応させたものです。
| Agtron | 一般的な名称 | SCA |
|---|---|---|
| 0 – 30 | エスプレッソ | ベリーダーク |
| 30 – 40 | フレンチ | ダーク |
| 40 – 50 | フルシティ | ミディアムダーク |
| 50 – 60 | シティ | ミディアム |
| 60 – 70 | ダーク | ミディアムライト |
| 70 – 80 | ミディアム | ライト |
| 80 – 90 | シナモン | ベリーライト |
| 90 – 150 | ライト | エクストリームリーライト |
画面のアラート
| アラート | 意味 |
|---|---|
| Container Abnormal | ベースに空の容器Aがありません。容器を置いて続行してください。 |
| Container Not Cleared | 容器にまだコーヒーが入っています。先に空にしてください。 |
| 校正の通知 | 周囲温度の変化を検知しました。正確な結果を得るため、再校正してください。 |
| バッテリー表示が赤 | 2つのバッテリーのどちらかが15%を下回りました。充電してください。 |
仕様
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 機能 | 焙煎度、水分活性、水分値、密度、メッシュ、温湿度、気圧と標高、サンプル温度、膨張率 |
| 対応サンプル | コーヒーチェリー、生豆、パーチメントコーヒー、ドライチェリー、焙煎コーヒー、粉 |
| 色 | 範囲1–150 Agtron、繰り返し精度±0.1 Agtron、分解能0.1 Agtron |
| 水分活性 | 範囲0.2–1 Aw、繰り返し精度±0.005 Aw、分解能0.001 Aw |
| 水分値 | 範囲0–60%、繰り返し精度±0.1%、分解能0.1% |
| 密度 | 範囲0–1500 g/L、繰り返し精度±0.5 g/L、分解能0.1 g/L |
| 体積 | 範囲0–1000 mm³、繰り返し精度±20 mm³ |
| メッシュ | 9–25メッシュ |
| サイズ(長さ × 幅 × 高さ) | 120 × 120 × 170 mm |
| 重量(本体 + サンプルベース) | 822 g |
| 画面 | 3.5インチHDタッチスクリーン(70.08 × 52.56 mm) |
| バッテリー | リチウム電池2個(本体とサンプルベース) |
| 本体の記録件数 | 1000 |
| 動作温度範囲 | 0–45°C |
| 充電 | USB-C、5V / 2A |
| 接続 | Bluetooth、Wi-Fi |
正確度と繰り返し精度。正確度とは、測定値が既知の基準値にどれだけ近いかです。繰り返し精度(精度とも呼びます)は、準備した同じサンプルを続けて何度か測ったときに測定値がどれだけ動くかで、標準偏差または最大幅で示します。測定器そのものが持つ測定ノイズです。
品質管理の規格を作るなら、基準にすべきは繰り返し精度です。「このコーヒーを±X Agtron以内に保つ」といったバッチ間の管理限界は、測定器自体の繰り返し精度より広くなければ意味がありません。それより狭く設定すると、実際の焙煎のばらつきではなく、測定ノイズを追いかけることになります。
上の表の数値は繰り返し精度で、準備した1つのサンプルを3回繰り返し測定して得たものです。豆のメッシュは、繰り返し測っても同じ結果になります。
パート2:CoffeeOSでのOmix Plus
単体のOmix Plusは、画面に測定値を表示します。CoffeeOSと組み合わせれば、すべての測定値が特定のコーヒーに紐づいて残ります。生豆のロットを一度測れば、その水分値、水分活性、密度、豆のメッシュ、色が、焙煎、抽出、その後のあらゆる分析まで、そのコーヒーと一緒に引き継がれます。一杯の裏にあるデータが、ノートやスクリーンショットに散らばることなく、タップひとつで開けます。
接続とアップデート
スマートフォンの近くでOmix Plusの電源を入れると、CoffeeOSが検出します。「接続」をタップします。新しいファームウェアがあればアップデートが表示されるので、実行してください。アップデート後は本体がゼロ点を取り直すので、測定前に最新の状態にしておきましょう。

CoffeeOSがOmix Plusを見つけ、ペアリングを求めます。「接続」をタップします。

アップデートが表示されたらインストールします。本体は再起動してゼロ点を取り直すので、待つ間に空の容器Aを置いておきます。
ほかの機器と並んでいても見分けやすいよう、ニックネームを付けましょう。

デバイス設定
デバイスセンターでOmix Plusを開くと、設定画面が表示されます。「情報」には、デバイス名、シリアル番号、ファームウェアのバージョンが表示されます。測定設定では、測定単位と焙煎色度の基準を設定します。校正設定には校正値があり、校正用容器Dを交換したときは、ここに新しいプレートのAgtron値を入力します。保存した結果をCSVに書き出すこともできます。

Omix Plusの設定ページ:情報、表示、測定設定、校正値、書き出し。

デバイス名、シリアル番号、ファームウェアのバージョン。本体の言語など一部の設定は、アプリではなく本体で行います。
ビーンマネージャーに生豆を追加する
コーヒー品質アナライザーが公開されるまでは、Omix Plusの測定値はビーンマネージャーの各項目に直接取り込まれます。ビーンマネージャーを開いて「生豆」タブに移り、プラスボタンをタップして新しい記録を作ります。名前を付けたら、「生産情報」と「豆の品質」の2つのセクションを順に入力していきます。

袋から生産情報を入力
生産情報は手入力もできますが、いちばん早いのは袋そのものを使う方法です。「インポート」をタップして「写真認識」を選び、袋を撮影します。CoffeeOSがラベルを読み取り、産地、精製方法、品種、標高など、袋に記載された情報を入力します。袋の表記があいまいな箇所を確認し、受け取り日を設定したら次に進みます。

新しい生豆の記録で、「生産情報」の「インポート」をタップし、「写真認識」を選びます。

袋を撮影するか、ライブラリから写真を選びます。

CoffeeOSが、ラベルから産地、精製方法、品種、標高を入力します。受け取り日を設定し、袋の表記がはっきりしない項目を修正します。
Omix Plusで豆の品質を入力
「豆の品質」には測定値を入れます。「項目を編集」を開き、豆のメッシュ、サイズ等級、豆の平均体積、水分活性、水分値、密度など、記録したい項目をオンにします。Omix Plusはどの項目も入力できるので、すべてオンにしておきましょう。次に「インポート」をタップして「デバイスから自動入力」を選び、Omix Plusを名前で選んで、サンプルの種類を「生豆」にし、「測定」を押します。1回の測定ですべての項目が埋まります。

「項目を編集」で、記録したい品質をオンにします。Omix Plusはそのすべてを入力できます。

「インポート」をタップして「デバイスから自動入力」を選び、接続済みのデバイスからOmix Plusを選びます。

本体が正しい測定項目を実行するよう「生豆」を選び、「測定」を押します。
注意点がひとつあります。本体で水分活性を別の測定に設定している場合、1回の自動入力には水分活性が含まれません。その場合は水分活性の項目を開き、単独で測定してください。必要なら豆の説明を加えて保存します。

水分値、密度、豆のメッシュ、体積、色が「豆の品質」にそのまま入り、すぐに保存できます。

ロットについて覚えておきたいことを書き、記録を保存します。

記録済みのコーヒーを更新する
測定が終わる前にコーヒーを追加していても、最初からやり直す必要はありません。以前の記録を開いて「編集」をタップし、「豆の品質」で「デバイスから自動入力」からインポートします。新しく測定するか、本体に保存されている最新の結果を取り込むかを選べます。保存すれば、以前の記録にもすべての値がそろいます。

焙煎豆と生豆のつながり
焙煎したコーヒーは別のタブで管理します。焙煎を追加するときは、元になった生豆を紐づけます。「豆を紐付ける」をタップし、ロットを選びます。CoffeeOSが生産情報を自動で引き継ぎます。

新しい焙煎豆の記録で「豆を紐付ける」をタップし、焙煎に使った生豆のロットを選びます。

焙煎豆の記録は、生豆に紐づいたまま、同じ生産情報を自動で引き継ぎます。

焙煎日、ロースター、焙煎度、投入温度を入力し、Omix Plusで測り直して水分の減少を記録します。
すべてがつながる仕組み
生豆を開くと、その豆から焙煎したすべてのバッチが表示されます。焙煎バッチを開くと、そのレシピ、使ったグラインダーと抽出方法、そしてビーンインサイト(その豆で行ったすべての抽出、焙煎色度のセッション、粒度分析)が表示されます。焙煎度アナライザーのセッション、パーティクルアナライザーのサンプル、ブリューレコーダーの記録、ブリューコントローラーのセッションで同じ豆を紐づければ、それぞれの結果がそのコーヒーに保存されます。あとから照合する必要はありません。


今後CoffeeOSに追加予定。この仕組みの上に、2つのツールが加わります。コーヒー品質アナライザーは、ある時点の測定値だけでなく、豆の品質を時間の経過とともに追跡するので、生豆のロットを寝かせて熟成させる間に、水分値と水分活性がどう落ち着いていくかを確認できます。カッピングマネージャーは、色、密度、水分活性をテイスティングと採点に結びつけ、すべての測定値をカップにつなげます。このつながりこそが、測定する意味です。色と密度は焙煎の判断材料になり、ロースターはその判断をカッピングテーブルで確かめます。これらのツールが、数値と実際の味の間をつなぎます。
色を焙煎度アナライザーへ
Omix Plusの色の測定値は、焙煎度アナライザーに、Omni、CoffMeter A1、OmniFluxの測定値と同じように取り込まれます。セッションを開いて焙煎豆を紐づければ、ほかと同じく分析がそのコーヒーに紐づきます。測定ごとにホールビーンと粉を別々に平均するので、それぞれ必要なだけ測定し、最終的な色のレポートを確認します。レポートには焙煎デルタが含まれ、デバイスが分布全体に対応していれば、ピークシフトと均一性も表示されます。

焙煎度アナライザーで新しいセッションを開始します。

焙煎豆を選ぶと、セッション内のすべての測定値が、その豆と、元の生豆のロットに紐づきます。

焙煎色度を正しく読むには、それ自体に技術が要ります。色の数値は、コーヒーについての1つの固定された事実ではなく、測定方法が生み出す値です。だからこそ、2台の機器の値が食い違っても、どちらも正しいことがあります。色の測り方、機器によって値が異なる理由、分布の読み方については、色の測定に関するガイドをご覧ください。
かさ密度は1つの固定値ではない
かさ密度は重さを体積で割って求めます。体積は豆の詰まり方と、各機器がサンプルの境界をどう定義するかで変わるので、同じコーヒーでも測定器によって値が異なります。これは想定どおりで、不具合ではありません。Omix Plusは、測定した生の値に固定係数をかけ、業界ですでに広く使われている基準器MD500に出力を合わせています。目的は継続性です。Omixの数値を、すでに記録されている測定値や焙煎記録と比較できるので、機器ごとに絶対値が違っても、相対的な傾向は保たれます。かさ密度は、1つの物理定数ではなく、一貫して比較できる数値として読んでください。